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朝日新聞
2011 / 09 / 03 ( Sat )
けん玉の達人は13歳中学生 全日本選手権に初出場で優勝


 兵庫県伊丹市にとにかくけん玉がうまい中学生がいる。市立北中学1年の室谷直希さん(13)。今年5月に大阪市であった第33回全日本けん玉道選手権大会(NPO法人日本けん玉協会主催)では、初出場ながら優勝。7月に同市であったワールドオープンけん玉大会でも準優勝し、周囲を驚かせている。

 同協会によると、けん玉の全国大会は全日本選手権のほか、日本けん玉協会杯争奪戦(1月)、全日本クラス別けん玉道選手権大会(10月)などがある。なかでも全日本選手権は出場者が中学生以上に限られたレベルの高い大会。

 「みんな上手な人ばかりで、思い切りやろうと思った。優勝できて驚いた」

 48人が出場した今年は20人が決勝トーナメントへ進んだ。1対1で技に挑戦し合う戦いで、前回優勝者らを破って進んだ決勝では、2年前に準優勝した男子高校生と対戦。「ほとんど失敗しない強豪で、優勝がかかって緊張した」と先にミスをしたが、あきらめずに集中した。すると、相手側にミスが続いた。優勝の瞬間は「実感がなくてぼうぜんとした」という。

 小学1年のとき、放課後の児童クラブで、友だちに交じってけん玉を手にした。玉を持ってけん先を玉の穴に入れる「飛行機」といった技が次々にできるようになり、とりこになった。

 その後、地元の「伊丹けん玉クラブ」に通い、クラブや自宅で毎日2~3時間練習。中学では水泳部の練習と塾での勉強に追われるが、「難しい技が一度できても感覚を忘れやすい。毎日やることが大切」と、1日15分でも練習する。

 練習では24回連続で技に挑戦し、20回以上成功するように目標を決める。調子が悪いといったん練習を止め、あえて難しい技に挑んで気分転換する。「普段できる技に失敗した癖がつかないように」という。

 全国レベルの大会には小学3年から出場してきた。母親の広子さんは「負けてもそれを受け止め、次の大会で目標を立てて結果を出すようになってきた。自分で決めたことに懸命に取り組み、しっかりしてきた」と成長を喜ぶ。

 室谷さんは「けん玉のおかげで多くの人と知り合いになれた。ずっと続けたい」と力強く語った。(瀬戸口和秀)













やはり一流は最初から一流か
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