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消極的自己チュー? 「めんどくさい・かったるい症候群」とは
2012 / 02 / 25 ( Sat )
消極的自己チュー? 「めんどくさい・かったるい症候群」とは


 「めんどくさい」「かったるい」…。普段これらの言葉を口にしてはいないだろうか。
 面倒くさいと思うことは、誰もがもったことのある感情であるはず。しかし、これが趣味以外のことは全て面倒くさい。このように考えるようになってしまうと「めんどくさい・かったるい症候群」の恐れがあるのだ。
 『現代型うつ病予備軍「滅公奉私」な人々』(牟田武生/著、ワニブックス/刊)では、「めんどくさい」「かったるい」若者たちの心理の本質に迫る。

 ゲームなどのかなり特定された趣味以外のことは全て面倒くさい、かったるい。
 学校も仕事も面倒くさいし、友達づきあいもめんどくさい。恋愛もかったるい、食事するのも面倒くさい。
 このようなメンタリティになんら危機感を抱かない。あらゆることに対して「私事化優先」。このような若者のことを著者の牟田氏は「めんどくさい・かったるい症候群」と名付けた。「めんどくさい・かったるい症候群」は、自分の存在を社会の中で示す必要性を感じず、そもそも人生の生きる価値観をそこに置いていない。個と社会の間にある概念をもたないのだ。社会に対する責任という概念がない一方で、何か問題が起こるたびに、親、学校、会社が何とかしてくれるだろう、誰かが最終的には後片付けをしてくれると思い込んでいるという特徴もあると分析する。

 このような「めんどくさい・かったるい症候群」の傾向がある人は意外に多いのかもしれない。

・自分の部屋が乱雑でしばらく掃除をしていなく、掃除をしなければと思うけれど体が動かない。
・休みの日に特にやりたいこともなく、ダラダラ過ごしてしまう。
・会社の人と仕事以外でつきあう気にならない。
・異性とのつきあいにあまり興味が持てず、本音で言えば自分しか愛せない。
・自分の好きなことや趣味をひとりでやっていることが一番楽しい。

 思い当たる節はないだろうか。ただし、もし当てはまっても悲観する必要はないという。自分に多少なりとも危機感を感じ、自分を変えたいと思えるのであれば、病状は決して重くはなく、変わるチャンスは十分にある。まずは、自分をとりまく身近な環境を変えてみること。例えば先延ばしにしないで、自分の納得いくまで掃除をしてみる。仕事においては、冷静かつ客観的に自分が関わっている仕事のあり方を見直してみる、同僚との協力体制の重要性を理解し、まわりの人の意見にも素直に耳を傾ける姿勢を意識してもつようにすることが重要だ。

 「めんどくさい・かったるい症候群」は私事化優先社会の中で、今や誰でも陥る可能性のある症状だ。普段の自分を振り返ってみて、思い当たるふしのある人は、今日からでも意識を変えて生活することが大事だろう。
(新刊JP編集部)
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